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最上階からの「観天望気」便り 2022 (山田芳則)

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叡啓大学の最上階は "Eikei Top" と呼ばれています。この階からは広島の中心部やその周辺が一望できるだけでなく、空の様子もはっきりと観察できます。「空想」には格好の場所です。
2021年3月下旬から広島市に住むようになって、これまで住んでいた千葉県とは天候がかなり違うことを実感しています。
このコラムでは、気づいたことや思ったことを気ままに綴っていきたいと思います。

【2022年12月23日:降雪】

今朝、広島市では3cmほど雪が積もっていました。14時の時点でも雪は断続的に降り続いています。
広島県北部が豪雪地域であることを、広島に来てから知りました。群馬県出身のため、豪雪地帯といえば新潟県なのです。
スーパーコンピューターで降雪量の精度良い予測を行うことは現時点でも容易ではありません。雪粒子が雲の中で形成されて地上に落下する過程には解明されていないことが多くあるため、雪粒子の形成過程のモデル化が難しいためです。

【2022年12月19日:降雪】

強い寒気の中で発生した層状性の降雪雲によって、広島市では午前中に降雪がありました。積もるほどの降雪強度ではありません。

写真(マクロ機能が十分でなく、少々暈けてしまっています)は叡啓大学構内で撮影した、大きさが約1cm の雪粒子(雪片)です。この写真が撮影された時刻に近い09時20分における広島地方気象台(叡啓大学から約1 km の距離)での気温は0.6℃、相対湿度は80%でした。

赤い円で囲んだ部分には「樹枝状」のような構造が見られます。こういった結晶が成長するのは、気温が -15〜-16℃で、過冷却雲粒(温度が0℃未満でも凍結していない雲の粒子)が豊富に存在する領域です。

一方、水色の線で囲んだ領域には、白い小さな粒状の構造が判別できます。このような粒状の構造は、雲の中の過冷却雲粒が雪粒子と衝突したことを示しています。雪粒子がさらに多くの過冷却雲粒と衝突すれば、霰が形成されます。

以上から、この雪片は、過冷却雲粒の豊富な雲頂付近で成長した雪結晶が、落下する途中で他の雪結晶や過冷却雲粒と衝突したことで形成されたと推察できます。雲頂付近以外の雲の部分では、おそらく雪粒子が卓越しているために、過冷却雲粒から水蒸気が雪粒子に移動しやすく、過冷却雲粒は消滅してしまうためです。

気温が0℃以上でも雪片が融解しなかったのは、雪粒子が融解するかどうかは気温と相対湿度の両方に依存しているためで、相対湿度が低い場合には、気温が0℃より高くても今日の事例のように融解しない場合があります。

【2022年11月14日:鰯雲】

秋によく見られる雲です。秋の季語でもあります。11月14日に関東地方で見られました。

【2022年10月24日:虹】
夕方、広島市では上空の谷の通過に伴う降水の後で主虹と副虹が明瞭に観測できました。
主虹(副虹)は、太陽光が雨滴の中で1回(2回)反射した結果です。主虹(副虹)の色は孤の内側から外側に向かって紫(赤)から赤色(紫色)に変化します。
このように色が分かれて見えるのは、雨滴と大気との境界面において光が進む向きの変化する程度が光の色に対応する波長ごとに異なっているためです(赤から紫になるにつれて波長は短くなります)。

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