叡啓で学ぶ

叡啓で学ぶ教員紹介

田口 陽子(たぐち ようこ)

准教授
博士(社会学)
研究室:518 号室
E-mail:yokotaguchi@eikei.ac.jp
オフィスアワー:メールかTeamsでご連絡ください
研究内容:リサーチマップをご覧ください

プロフィール

人類学者。現在はインドのケア労働と人間関係について研究中。

担当分野

文化人類学

担当講義

Introduction to Cultural Anthropology/文化人類学概論
Fieldwork Studies/フィールドワーク研究
Japanese Academic Writing/日本語アカデミックライティング

メッセージ

大学は社会の一部でありながら、社会から少し離れて学問に打ち込める特別な場所です。例えば、文化人類学という学問では、私たちが当たり前だと思っていることが、時代や場所や制度によって驚くほどに多様であることを学びます。違うあり方が可能ならば、自分たちには変えられないように見える物事でも、細部をいじってみることで少しずつ変えられるかもしれません。学内外での学びを通して、違う角度から物事を見たり、じっくり考えたり、新しいアイデアを試していきましょう。

研究に関する自己PR

インドをフィールドとして、現地の市民運動やケア労働を通して、道徳や人格について考える人類学的研究を行ってきました。人類学の事例と理論を用いて、相互に依存する存在としての人間の多様な可能性について研究を進めています。

研究テーマ

  • インド都市部のケア労働に関する民族誌的研究
  • ケア労働とヒエラルキーの動態に関する人類学理論の研究
  • 市民社会と社会運動に関する人類学的研究

研究の特徴・内容

これまで、おもにインドの大都市ムンバイで、市民運動や公共空間の変容について長期のフィールドワークを行ってきました。最近では、都市空間から家の中に視点を移して、ケア労働とさまざまな世帯や親族・家族関係の動態について研究を進めています。

 

現在の研究では、インド都市部における家事労働を対象としたフィールドワークを通して、世帯運営における複数の道徳的な想像力の相互作用を明らかにすることを目指しています。具体的には、ミドルクラス世帯で、掃除や食器洗いなどを担う有償家事労働者に注目しています。インドにおいては、カースト・ヒエラルキーやパトロン‐クライアント関係、そして近代的な雇用関係を支える複数の道徳的想像力が、家事労働をめぐる責任や期待に影響を与えているようにみえます。本研究では、道徳的想像力と労働がどのように作用しあい、いかなる人間関係を作り上げているのかを、エスノグラフィとして描きたいと考えています。

論文リスト

【主な論文】

  • Yoko Taguchi. 2021. The Fiction of “Fluid Nuclear Units”: Rearticulating Relations through Domestic Work in Mumbai. Contemporary South Asia 29 (1): 50–65.
  • 田口陽子2019「世帯をめぐる物語:ムンバイのミドルクラスにおける家事労働と相互依存性」『文化人類学』84(2): 135–152.
  • 田口陽子2017「ウチとソトの交渉とずれの生成:ボンベイ・フラットと市民の活動からみた公共空間」『文化人類学』82(2): 163–181.
  • 田口陽子2016「腐敗、反腐敗、『個人的価値』:インド、ムンバイにおける『二つの自己』をつなぐ市民の運動」『文化人類学』81(3): 413–430.
  • Yoko Taguchi. 2013. Civic Sense and Cleanliness: Pedagogy and Aesthetics in Middle-Class Mumbai Activism. Contemporary South Asia 21 (2): 89–101.

著書

【単著】

  • 田口陽子2018『市民社会と政治社会のあいだ:インド、ムンバイのミドルクラス市民をめぐる運動』水声社.

【分担執筆】

  • Yoko Taguchi. 2020. Movements of Flats and Citizens: Notes on Spatial Politics in Mumbai. In The Dynamics of Conflict and Peace in Contemporary South Asia: The State, Democracy and Social Movements, Kazuya Nakamizo, Tatsuro Fujikura, Minoru Mio eds. Oxon: Routledge, pp. 127–140.
  • 田口陽子2019「再分配のアナロジー:インドにおける生モラルと国家制度の重なり合い」『再分配のエスノグラフィ:経済・統治・社会的なもの』浜田明範編, 悠書館, pp.87–112.
  • Yoko Taguchi. 2015. “Fight the Filth”: Civic Sense and Middle-class Activism in Mumbai. In Cities in South Asia, Crispin Bates and Minoru Mio eds. Oxon: Routledge, pp. 197–209.
  • 田口陽子2011「コンタクト・ゾーンからみるインド料理:国民料理の形成と記述をめぐって」『コンタクト・ゾーンの人文学 第II巻:Material Culture/物質文化』田中雅一・稲葉穣編 晃洋書房, pp. 127–148

キーワード

文化人類学、南アジア地域研究、 ã‚¤ãƒ³ãƒ‰ã€ ã‚±ã‚¢ã€ åŠ´åƒã€ å¸‚民社会、 é“徳、 äººæ ¼ã€ å®¶æ—ã€ ãƒ’エラルキー