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最上階からの「観天望気」便り(山田芳則)

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叡啓大学の最上階は "Eikei Top" と呼ばれています。この階からは広島の中心部やその周辺が一望できるだけでなく、空の様子もはっきりと観察できます。「空想」には格好の場所です。
2021年3月下旬から広島市に住むようになって、これまで住んでいた千葉県とは天候がかなり違うことを実感しています。
このコラムでは、気づいたことや思ったことを気ままに綴っていきたいと思います。

【8月30日:夏の終わりに】

8月の大雨で被害に遭われたみなさまには心からお見舞い申し上げますとともに、一日でもはやく元の生活に戻ることができますよう、お祈りいたします。

いつの間にか、クマゼミからツクツクボウシの鳴き声に変わりました。夏も終わりかけています。

広島市内ではアブラゼミの鳴き声は聞こえてもミンミンゼミは聞こえませんでしたので、やはり関東とは違うことを知りました。

セミだけでなく、雨の降り方も関東とは異なっています。大気中の水蒸気が効率よく雨に変換されている印象を受けます。

スーパーコンピューター内で計算される降水形成過程の高度化を図って大雨の形成機構を解明するとともに、降水の予測精度向上も目指したいと思います。

【8月13日:大雨】
広島県に大雨特別警報が発令されるほどの雨が降りました。

広島市では関東に比べて発雷の頻度が少ないと感じています。雲内が比較的暖かいのではないかと考えています。今日の大雨の時も雷鳴は聞こえませんでした。

今朝9時の潮岬での高層観測(気温や湿度、気圧、風などの鉛直分布の観測)データをみる限り、雲頂温度が約-11℃と雲内部の温度が比較的高く、雲内で電荷分離が生じやすい環境ではなかったと思われます。

【8月2日:飛行機雲 (contrail)】

今朝、広島市でようやく飛行機雲を見ることができました。

飛行機雲は、飛行機からの熱い排気と周囲の大気が混合して形成されます。

この飛行機雲の高度は約11km、羽田から長崎に向かう飛行機に伴っていることがわかりました。

"FlightRadar24" というサイトでは、世界で飛行中の飛行機のリアルタイム情報(発着地、航路など)が表示されています。

【7月27日:オープンキャンパス初日】

夏空のもと、今日からオープンキャンパスが始まります。第1回目の模擬講義は上杉教授が担当します。"Eikei Innovation Week" ですので、叡啓大学のよさを是非感じ取って下さい。

【7月14日:セミの鳴き声】

梅雨明けとともに広島市内ではセミが鳴き始めました。

「シャーシャー」と鳴くクマゼミが主体です。

アブラゼミやミンミンゼミが大部分の千葉県柏市でも数年前からクマゼミの鳴き声が聞かれるようになりました。

以前に比べて気温が上昇しているのでしょうか。

【7月13日:中国地方 梅雨明け】

13日、気象庁が中国地方の梅雨明けを発表して、初めて経験する広島での梅雨が終わりました。

昨日とは打って変わって、夏空が広がっています。

関東のような「梅雨寒」の現象がなく、気温の変化が比較的穏やかでしたので、予想よりも過ごしやすく感じました。

これからの夏本番の天気が楽しみです。

【7月8日:雷】

4月に赴任以来、広島市で雷の音を聞いたのは今朝が初めてです。稲妻が光るのも見ました。

4月から今日までの期間に限れば、広島市では関東に比べて雷の発生頻度は少ないように思いますし、雷鳴も穏やかなように感じます。

関東とは大気の状態が異なるために、雲の構造にも違いがあると考えられます。

漢字:「申」
稲光・稲妻の形を左右に並べた形の文字。「神」のもとの形。

上から甲骨、金文、篆文

【7月6日:「教養」とは】

「教養」という言葉をこのコラムで何度か書いてきました。

「教養」について真正面から語れるような十分な知識を持ち合わせていない自分が考える教養とは、「個々の知識が有機的なつながりをもつ集合体で、知的生産や知的活動、思考、判断などの時の基盤となりうるもの」といえるのではないかと思います。

深い教養を身につけることは、みなさんの可能性を広げるだけでなく、課題発見・解決力を高めることにもなります。

叡啓大学での学修では知識のすそ野が広がり教養も深まりますので、世界の広い分野で活躍できるような力を涵養することができると思っています。

【7月5日:「星の王子さま(サンテグジュペリ作)」から】

読まずともタイトルをお聞きになった方は多いと思います。200以上の国と地域の言葉に翻訳されています。

この本には絵本のような挿し絵などが含まれているとはいえ、現在では大人に向けたメッセージと受け取られるようになってきています。

きつねが王子さまに言ったことば "On ne voit bien qu‘avec le coeur. L’essentiel est invisible pour les yeux(原文).

私は2番目の文を自分への戒めとしています。英語訳では "It is only with the heart that one can see rightly; what is essential is invisible to the eye. (Katherine Woods (Translator), 1943)". 英語訳は、原文の意をほぼ正確に伝えていると思います。

一方、この文の日本語訳は訳者によって若干異なります。

『心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ。(内藤 濯 岩波文庫)』

『ものは心で見る。肝心なことは目では見えない。(池澤夏樹 集英社)』

『心で見ないと物事はよく見えない。肝心なことは目には見えないということだ。(倉橋由美子 文春文庫)』。

これらの訳は、原文からは少しずれているように感じられてなりません。子供を読者と考えたからでしょうか。

ものごとの本質は目には見えないところにある、つまり「漫然と眺めていては、ものごとの本質はみえない」と解釈できるのではないかと思っています。
ものごとの本質を見極めることは、学問の世界ではもちろんのこと、実務や日常生活でも重要になってきます。たとえば、実務において問題点の解決にはその根本的な原因を見いだす必要があります。本質をとらえるためには、専門性を深め、知性を磨いて深い教養を身につけることが大切であると考えます。

教養は単に講義を聴講しているだけでは身につきません。自ら進んで学ぶことの蓄積によって形成されていくものと思います。

叡啓大学でのアクティブ・ラーニングは知性を磨き教養を深めることに大きく役立ちます。

【7月1日:進路に迷っているあなたへ】

大学受験は人生の中でも大きな分岐点の一つです。受験する大学の選択や進路で迷っている人も多いのではないでしょうか。

迷えるということは大きな可能性があるということですので、うらやましいと思います。適切な選択をしたい、そう考えるのはごく自然なことです。

このコラムを書いている私自身、実は専門分野の選択を誤りました。今でも大きな間違いであったと思っています。

地球物理学ではなく初志の化学の分野に進んでいたら、どのようになっていただろうと考えることもあります。

ただし、間違えたことによって、雲に関する難しくて面白い研究に楽しんで取り組むこともできるようになりましたし、このようなコラムを書くことができる立場に就かせていただいています。地球物理学を選択したことに悔いはありません。

人生には重要な分岐点や判断しなければならないことがいくつもあります。

難しいのは「どの選択が適切か」がその時点ではわからないことです。それでも決断して選択しなければならない。

選んだ道は修正することが難しい性質のものが多くあります。

大切なことは、選んだ道を一生懸命に歩くということではないかと思っています。

必要であれば次の分岐点あるいは次の節目で修正していけばよいのです。どのような道を進もうとも、深い教養は大きな力になるはずです。

叡啓大学は実践英語や海外留学、課題解決型学習などが特徴として掲げられていますが、深い教養を身につけるということが根底にあります。

学びへの意欲があれば、将来の進む方向をはっきりと決めている人はもちろん、将来の青写真をこれから探そうとしている人も不安なく学べる大学です。

【6月29日:地球の自転と大気や海洋の流れ】
皆さんご存知のように、地球は自転しています。

この自転は、空間規模が約1000km 以上の大気や海洋の流れ(たとえば、高気圧や低気圧に伴う気流)に大きな影響を及ぼしています。

この影響を理解することは非常に重要です。

講義では基礎的なことがらを数式も用いて解説します。
叡啓大学では、文系や理系という範疇を越えて、幅広い分野を学ぶことができます。

 

【6月28日:データサイエンス】

今回は、いつもと趣の異なる話題です。
近年の社会では、様々な種類の膨大な量のデータがデジタル化されて蓄積されています。
「ビッグデータ」という言葉を耳にした方も多いでしょう。
これらのデータを処理・分析して有用な結果を抽出するための方法論がデータサイエンスです。
データサイエンスは理系・文系いずれにも重要な分野です。
叡啓大学では、データサイエンスについても基礎から応用までを学ぶことができます。

【6月24日:漢字:風 ←鳥の形を写したもの】

甲骨文字は神の使いの鳥である鳳凰(ほうおう)の形を表現しています。

上: 甲骨文字

下: 篆文 

【6月23日:世界の中での日本の気象予測技術の水準】

ふたたび寺田寅彦の文を引用します(寺田寅彦は気象に関する随筆も多く遺しています)。
「世界じゅうで気象観測予報施設の最も完備した国を挙げる場合には、我邦が少なくともその一つに数えられるというのは周知の事である。また日本の科学界のいろいろな部門の中で、西洋と対等の太刀打ちのできるものは何かと聞かれる場合に、まず数えられるものの一つは気象学である。」(岡田博士の『測候瑣談』、昭和8年4月16日「時事新報」)。

現在はどうでしょうか。

地球全体の大気の状態を予測することは非常に重要である反面、高度な技術を必要とします。このため、このような予測を現業的に行う機関を有している国は世界で二十数カ国にとどまっています。

また、予測の対象となる領域が同じですので、予測精度の相互比較を行うことができます。

予測精度を表す共通の指標でみると、世界のトップは欧州中期予報センター (ECMWF) です。英国気象局 (UKMO) と米国環境予測センター (NCEP)、日本の気象庁が2位の座を競っています。

日本の気象庁の予測技術は今も世界のトップレベルの水準にあるといえます。

【6月22日:梅雨の長めの中休み】

梅雨入りと梅雨明けの平年値は、それぞれ中国地方(関東甲信地方)では6月6日(6月7日)ごろ、7月19日(7月19日)ごろとほとんど同じです。

現在、梅雨前線が日本の南海上に位置していて、広島では梅雨の長めの中休みのような状態です。26〜27日頃になると太平洋高気圧の強まりとともに、梅雨前線が北上する予想になっています。

気象の実況(現在の状況)や予想を知りたい方には、次のサイト「専門天気図」が参考になります(無料)。過去2週間分の天気図も参照可能です。
https://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

【6月21日:夏至】

今日の広島市での日の出は4時58分、日の入りは19時26分です(国立天文台のデータから)。

広島市上空は、写真のようによく晴れた青空が広がっています。雲は、高い高度(8 - 10 km ほど)に出現する巻雲 (Cirrus) です。

昨日のオンライン大学説明会には多くの方に参加していただき、ありがとうございました。

地球環境問題に関心のある方がたくさんいらっしゃいました。

地球環境の分野は学際的で、政治、経済、国際関係、地球科学など、さまざまな学問が絡み合っています。

とりわけ、地球科学 (Earth Science) の基礎的な知識は必須になります。

叡啓大学では環境学において地球科学の講義(気象・水象・地象、防災など)も行います。

このような科目を学べる大学は中国地方では数少ないと思います。

【6月18日:風速の単位】

広島市ではおおむね風は穏やかで、強い風がめったに吹かないことに驚いています。
気象では特に断りのない限り、風速はある時刻の前10分間の平均風速を表しています。

天気予報での風速は国によって単位が異なります。

日本はメートル毎秒 (m/s), ãƒ•ãƒ©ãƒ³ã‚¹ã‚„ドイツではキロメートル毎時 (km/h), イギリスやアメリカではマイル毎時 (mph) が用いられています。

キロメートル毎時などの単位で表すと、一般の方にとって風の速さが直感的に理解できるようになるのかもしれません。風速 150 km/h と 42 m/s, どのように感じますか。

【6月17日:漢字「气」

「气」は「気」の最初の形で、空に流れる雲を表しています。

画像は、上が甲骨文字、下が篆文(てんぶん)です。

【6月16日:梅雨寒(つゆざむ)】

おそらく、西日本にお住まいの方は経験されたことがないと思います。

梅雨寒とは、梅雨の時期に北東風によって気温が季節外れの低さになることです。

このような低温は、関東地方では東京や茨城、千葉などの比較的太平洋に近い地域で生じます。本当に肌寒くなります。

茨城県付近から北の太平洋は親潮が流れていますので、オホーツク海高気圧など北に位置する高気圧が強くなって親潮上を吹いてきた風が入り込むようなときに起こりやすくなります。

【6月15日:雨の予測は難しい】

科学の進歩は著しく、現在では宇宙に長期滞在して無事に地球に帰還することや小惑星の砂を採取して地球に届けることができる時代になりました。

しかし、いつ、どこで、どのくらいの量の雨が降るのかを予測することは、前日においてさえも難しいのです。

この難しさには多くの要因があります。

一つには、雲の中で雨や雪(つまり、降水)が形成される仕組みが十分に解明されていないということも含まれています。

もちろん、降水量の予測はスーパーコンピューターで計算しているとはいえ、降水形成を計算するための最適な方法が何であるのかも十分にわかっていません。

このため、降水量の予測には不確実性が含まれています。

この不確実性は注意報や警報が発令される領域の広さにも影響します(気象予測では、降水量だけでなく、他の気象要素にも誤差が含まれています)。

【6月14日:「大気の状態が不安定」・・・これは何を意味するの?】

大雨などの予測を伝える天気予報では「大気の状態が不安定」ということをキャスターや気象庁の人がよく口にします。
みなさん、このことが何を意味しているのか、ご存知でしょうか。

大気中にはさまざまな「不安定」が存在します。
あるものは地上天気図で見られるような低気圧を発生させ、あるものは積乱雲(活動が活発な雲)の出現に関わっています。
天気予報での「不安定」とは上昇流が発生して雲が形成されやすい大気の状態のことを意味しています。
雲は基本的に上昇流によって発生しますので、雲の生じている大気の層内では、層の厚さ(つまり、雲の上方への広がり)にかかわらず大気は不安定な状態です。
では、なぜわざわざ「不安定」と報じるのでしょう。
おそらく、普段よりも活発な雲が形成され降水量が多くなる可能性が高い状態を示しているのであると考えられます。
活発な雲が発生しやすいかどうかを調べる上で、気温や湿度などの気象要素の鉛直分布を用いて計算する指標(たとえば、雲内の上昇流の最大値、雷雲の発生のしやすさなど)がいくつかあります。
これらの指標が大きくなった時に(つまり、可能性が高い)「不安定」と表現していると推察しています。

それでは、「非常に不安定」と解説されるのは、どのような時でしょうか。
先ほどの指標の値が非常に大きい値になって「強い雨や大雨を降らせるような、より活発な雲が形成されやすい状態」を指しているのでしょう。
ただし、これらの指標の大きさはあくまでも目安であり、指標の大小と実際に出現する雲の活発さとは必ずしも1対1に対応しているとは限らないのが難しい点です。

【6月11日:高層雲 (As)

今日の広島の空は厚い高層雲 (英語では altostratus) で覆われています。

この雲は中層雲(高度 2 〜 7 km の高度に出現)の一つで、広い範囲を覆います。

雲の中には水滴と氷が含まれていると考えられています。

この雲から雨や雪が降ることはほとんどありません。

ただし、鉛直方向には比較的薄いために予測が難しく、地上での日射量予測の誤差が大きくなりやすい雲のタイプの一つです。

【6月10日:寺田寅彦の警告】

寺田寅彦(物理学者、夏目漱石の門下生)の警告は今の時代にもそのまま適用できるでしょう。
「しかしここで一つ考えなければならないことで、しかもいつも忘れられがちな重大な要項がある。それは、文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその激烈の度を増すといういう事実である。」(「天災と国防」(昭和9年11月)から)
現代の社会は、特にコンピューターや情報通信網の発達に支えられているので、自然の猛威による大規模停電やネットワークの遮断に対してもひどく脆弱と思います。

日本は世界有数の自然災害発生国です。
社会インフラや建物などが強靭化されているとはいえ、毎年のように日本のどこかで甚大な自然災害が発生しています。
このため、叡啓大学では気象・水象・地象による自然災害に関する講義も行います。

【6月9日:穏やかな天候 広島市】

広島市に住んで2ヶ月が過ぎました。
広島市の天候は総じて穏やかです。
強い風も吹きませんし雷もほとんど発生しません(広島地方気象台の観測では、4〜5月に雷が観測されたのは1日だけ)。
今の時期、日没も千葉県北西部と比べて約25分遅いので、日が長く感じられて嬉しくなります。
ここ3日間は梅雨の中休みで快適な晴れとなっています。
写真はキャンパス15階 Eikei Topからの今日の空です。

【6月8日:橋の上からの景色】

広島市内にはたくさんの川が流れています。
橋の上から見える景色も好きです。川と河岸の木々、その周辺の街並みが適度な遠近感のある構図でキャンバスに描かれているように見えます。
ヨーロッパ的な趣もあるかもしれません。桜の季節には川は長く伸びる淡いピンク色の帯で両岸が縁取られていました。
今は初夏(スマートフォンでは広角になりすぎて、視覚と異なってしまいます)。
秋や冬にはどのような景色が見られるのでしょうか。

【6月7日:天気予報と平和】

現在は世界各国が協力しあうことで防災や日々の生活に有益な天気予報(大気の状態の予測)が作成されています。
それぞれの国で気象業務を担う機関によって観測されたデータは、専用の通信回線を通して相互に伝送・利用できるシステムが整っています。
このような協力は平和であればこそ可能なことです。また、毎日の天気予報がテレビやラジオで放送されているのも平和であるためです。
天気予報は平和の象徴といわれることもあります。第二次大戦中の日本では、天気予報は軍事機密としてラジオでの放送が禁止されていました。
「ヒロシマ」の地にある叡啓大学では、平和に関する講義も行われます。平和についても一緒に学んでみませんか。

【6月4日:雨粒の落下速度】
雨粒の落下速度はどのくらいか、ご存知ですか。
粒子の大きさにも依存しますが、地上付近では数m/s です。
上空では空気の密度が減少して空気抵抗が小さくなるため、同じ大きさの粒子でも落下する速さは大きくなります。高度 3km では地上に比べて約1.2倍の大きさです。
雲の上部で形成された雨粒の集団が、個々の雨粒よりも大きな速さで地表に落下する様子が観測されることがあります。
このような現象は、先端的な観測システムと解析手法を融合させて取り組んでいる研究の中で、理解できるようになってきました。この研究は、強い雨の短時間予測などに貢献します。

雨粒の存在は、雲の中の気流系にも大きな影響を及ぼします。降水形成に関与するだけでなく、地球の気候にも重要な「雲」は、非常に奥の深い学問分野です。
「地球環境論」の中で雲も解説します。

【6月3日:雲】

漢字「雲」の最初の形は甲骨文字「云」です。

云は、流れる雲を表す形と、巻かれた竜の尾が雲の下から出ている形を組み合わせたものです。

雲の中には竜がいると考えられていました。

【6月2日:曇り】
雲の種類は10種類(10種雲形)に大別されています。
今日の広島市は全天を雲(「高層雲」と呼ばれる雲が主体。英語では Altstratus, 記号は As とかきます)が覆っています。
この雲は温暖前線が近づいてくるような時に見られ、鉛直方向に厚さが薄く、降水をもたらすことはほとんどありません。
しかし、今日の雲のように雨や雪を降らせないような比較的薄い雲はスーパーコンピューターでも再現が難しいため、このような雲がほぼ全天を覆っている場合には地上での日射量の予測誤差が大きくなる傾向があり、太陽光発電量予測にも影響することが報告されています。

【6月1日:気象記念日】

1875年(明治8年)6月1日、内務省地理寮構内(現在の東京都港区虎ノ門2-10ホテルオークラのあたり)で大気電気と地震の観測を開始したことを記念して制定されました。
日本最初の天気予報は1884年(明治17年)6月1日から発表されるようになりました。当時は1日に3回の予報が発表されて、派出所等に掲示されました。日本全国の予報をわずか一つの文で表現します。日本最初の天気予報「全国一般風ノ向キハ定リナシ天気ハ変リ易シ但シ雨天勝チ」

ところで、日本で最初に気象観測所が設置された都市はどこであるか、ご存知でしょうか。
函館市において1872年(明治5年)8月26日から観測所(現在の函館地方気象台の前身)が運用されています。

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