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最上階からの「観天望気」便り2023(山田芳則)

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叡啓大学の最上階は "Eikei Top" と呼ばれています。この階からは広島の中心部やその周辺が一望できるだけでなく、空の様子もはっきりと観察できます。「空想」には格好の場所です。
2021年3月下旬から広島市に住むようになって、これまで住んでいた千葉県とは天候がかなり違うことを実感しています。
このコラムでは、気づいたことや思ったことを気ままに綴っています。

【2023年12月17日 広島での初雪】

強い寒気の下で発生した降雪雲が広島市上空に流れ込んで、12月17日広島市で初雪が降りました。写真は当日午前11時22分の画像です。11時20分における近傍の広島地方気象台での気温と相対湿度は、それぞれ1.9℃、63%でした。つまり、気温が0℃より高いのに雪が降っていました。

多くの雲の中では、上空の温度の低い領域では雪やあられなどの固体降水粒子が形成され、これらの粒子が温度の高い領域に落下してくると融解して雨になります。固体降水粒子が融解するかどうかは、気温と相対湿度の両方に依存します。相対湿度が低い場合、粒子から氷が水蒸気となって大気中に蒸発(「昇華」とよばれます)していきます。

このとき、昇華に必要な熱が粒子から奪われることによって粒子の温度が低下するため、気温が0℃より高くても固体降水粒子が融解せずに地表に達することがあります。実際、気温が5℃程度であっても相対湿度が低い場合には雪となることが報告されています。話が雪からそれてしまいますが、水の相変化(物質の相(固体、液体、気体)が変化すること)には熱が伴いますので、地球上での水の循環には熱を再分配する機能があるといえます。

雲の中で固体降水粒子(あるいは降雪粒子)が形成される機構や固体降水粒子が融解する過程は十分に解明されていません。特に、融解過程は非常に複雑で難しい課題です。降雪機構や融解過程の研究が進展して、適切な数値モデル化を行うことができれば、降雪や雨雪判別の予測精度も向上すると考えています。

【2023年8月24日 夏の終わりに】

いつの間にかクマゼミの鳴き声が聞こえなくなり、日没の時間も早くなりました。夏が終わりかけています。
関東地方に比べて、広島市では雷の発生頻度が少なく、雷雲の活動も穏やかです。おそらく大気が上空まで暖かいのでしょう。

【 2023年7月13日 セミ 】

今朝、大学の近くでクマゼミの鳴き声をこの夏初めて聞きました。

クマゼミは主に西日本に棲息しているセミとはいえ、数年前から関東地方でもその鳴き声を聞くようになりました。

やはり、気候が徐々に変化しているのでしょうか。

【 2023年7月11日 梅雨明けの予感 】

7月14日または15日に梅雨明けになるのではないかと思います。

【 2023年7月10日 雷 】

広島市内では7月9日に断続的に雷鳴や稲光が見られました。
市内での雷の発生頻度は関東と比較してかなり少なく、また雷雲の活動も穏やかです。
広島市上空の雲内は、関東の雲と比べて温かいのではないかと考えています。根拠となるデータはないのですが、雨の降り方も関東とは異なっているように思えます。雷鳴や稲光のもとである電荷分離は、雲内でのあられ粒子と氷粒子の衝突によると考えられています。空気中での絶縁破壊の生じる電界強度は3 kV mm-1ですので、非常に強い電界が雷雲内に形成されていることになります。

雷雲が近くにある時には、頑丈な建物や自動車の中に避難するようにしてください。木の下で雨宿りをすることは非常に危険です。

 

現在カナダに留学中の学生が、叡啓大学の魅力を教えてくれたのでご紹介します。
「単に英語を使って学ぶというだけではなく、海外へ関心を持って、社会の課題を実際に見たり聞いたりして自分たちの力で解決するという貴重な体験ができるところが叡啓大学の魅力です!」

 

【 2023年4月23日 Snow crystal in Canada 】

カナダに留学中の学生から綺麗な雪結晶の写真(撮影日:2023年4月23日)が届きました。
雪の結晶形は多様で、雲の中の温度と湿度に依存します。
この結晶形は雲の中に過冷却の雲粒(温度が0℃未満でも凍結していない微小水滴)が存在していたことを示唆しています。

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